謎のブログ

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アニメアイカツをこれから楽しむ人に元アイカツおじさんが言いたいこと

僕は昔熱心にDCDを遊んでいたアイカツおじさんだった。

一ノ瀬かえでっていうキャラクターが大好きで、アイドルもののアニメゲームで一番最初に好きになったキャラがかえでだった。今でもかえでというキャラクターは好きである。

でも、いろいろあって今はアイカツへの熱意は完全に消え失せてしまっている。

バンダイナムコフェスティバルでの影響やYouTubeでのアニメ無料配信、そしてアイカツプラネットという新シリーズのスタートで、今アイカツにハマったというオタクを見かけるようになった。それ自体はいいことなんだけど、複雑な気持ちが沸々と湧き上がってくる。

大人ファンがDCDを楽しむにはハードルが高いと思うので、アニメのみに絞る。

これからアニメアイカツを楽しみたい人に心の片隅にでもしまってほしいことがいくつかあるので、それを書いていく。

 

1.楽しみたいならSNSは見るな

アイカツ 問題点で検索するとtogetherが引っかかる。そこに僕の名前があるのだが、当時の僕は公式スタッフのスタンスに批判的な拗れたアイカツおじさんだったのである。

そしてなにより、アニメアイカツシリーズの中心人物である木村隆一監督にツイートを晒され、当時木村隆一監督の信者だったみなさんに袋叩きにされ、全員ではないけど相互フォローしていたアイカツファンにDMで詫びを入れてツイートを自粛していた。

詳しくは以下のtogetherを見てほしいが、まあなにかとSNSで騒ぎが起きるコンテンツだったのである。

けもフレ騒動にも繋がる出来事であるので、後年になって木村監督のSNSの使い方の問題性がやっと注目されて内心はホッとしたのだが、当時の僕はアニメアイカツへの不満も抱えていたこともあり、かなり頭に血が上っていた。

https://twitter.com/Ryuichi_Kimura/status/755528933932531713

当時の炎上の件は木村監督の言い分の方が理解されると思うし、僕の行いの方が批判されて当然だと今は思っている。だが、この事件を通じて僕を批判していた人たちは木村監督のSNS上での振る舞いを指摘せず、なあなあでごまかしていた。僕も人間なのに、木村監督は人間だからいいじゃん!みたいなこと言われていたのは正直今でも根に持ってるくらいである。僕の中では社会的な正しさだけの問題ではなくなっていて、でも僕が批判されるのは仕方のないことだということも理解しているつもりである。

良くも悪くもアイカツというコンテンツはSNSでの盛り上がりに左右されてしまったコンテンツだったと思う。

回数で見ればそれほどではないけど、何かあれば崖登り、斧ネタに走るのは、加藤陽一氏がネットでバズるネタを取り入れるタイプの脚本家だったからだと思う。(妖怪ウォッチを見てるとそういうタイプの作家さんだと確信するレベルでパロディネタをよく使ってた。)

アニメアイカツ公式TwitterのまっPなんて女性向けタイトルでやったら批判されてるレベルで百合ネタSSを投稿してネットのアイカツ界隈からチヤホヤされていたのだから酷いものだ。(もちろん批判している人もいたけど、アイカツの大人人気は百合カップリングによるものも強く、百合好きの人たちに炎上させられていて見ていて可哀想に思った。)

テレビ放送当時はSNSで公式関係者が大空あかりと瀬名翼の恋愛描写があるとか煽ったり、描写不足のフォローで裏で努力していたなんてツイートをするような関係者もいたりして、そういったところでも荒れてしまったのだ。

フレンズになってからは監督の人がSNSを表立ってやっていなかったこともあり炎上はしなかったが、ぶっちゃけアニメの中身が薬にも毒にもならない薄味なものだったこともあって、アイカツファンではない人への話題性はほぼなくなっていった。

こういった公式関係者のSNSでの態度を見ているとアイカツというコンテンツが先細りしていくであろう予感はしていたし、実際今のアイカツは全盛期の頃の人気を感じさせない。良くも悪くもSNSありきの話題性で成り立っていた評価でアニメアイカツは大人ファンから見られてしまっている。

長くなってしまったが、本当にアイカツのアニメを楽しみたいのであればSNSの反応は気にせず見るべきだと思う。

個人的にアニメアイカツSNSで感想を共有する、実況することでちょうど良いくらいの薄味な内容だと思っているけど、SNSのノイズのような反応に振り回されずじっくりみた方がいい。

 

2.別にアイカツシリーズを全話見なくていい

SNSで全話見ろとか雑なオススメしてくるアイカツ信者の言うことに耳を向けるな。ネタで言っているのもいるかもしれないけど、ネタとしてもつまらないし、アニメアイカツに全話視聴マラソンするほどの価値はない。

SNSアイカツを褒めてる意見はマジで耳を向ける必要はない。SNS上ではアニメアイカツは過大評価されてしまっているので、そういうのはシャットダウンした方が楽しめる。無理して全話見る必要はないし、少しでも登場人物へ共感ができなくなったらもうアイカツを楽しめることはないのでスパッと視聴を切れ。

プリティーリズムのような劇的な人間ドラマがあるわけではない、プリパラやプリチャンのようなサイケなギャグ展開があるわけでもない、ラブライブシリーズのようなミュージカル調で展開される青春ドラマのようなものはないし、アニメシンデレラガールズのような登場人物の繊細なキャラクター描写があるわけでもない。

アニメアイカツは初代アイカツの1年目は中身のあるアニメだったが、それ以降はほぼライブシーンのCG技術しか語れる要素がないアニメである。初代アイカツ1年目はまだお話は機能していたが、それ以降は1年目で貯蓄した貯金を切り崩していくだけである。

個人的な尺度での発言になるが、初代アイカツの1年目まで見てくれればそれでいい。

2年目以降は飽きたらスパッと切ってくれていいし、スターズとフレンズはアイカツ独特のテイストを前提とした話作りなので視聴難易度は高いと思う。オンパレードはオールスターものなので初見が見たところで楽しめないのでスルーでいい。というか、初代アイカツの1年目を見てよかったと思ったらもうそれ以降の初代アイカツのお話は見ない方がいいと思う。だんだん話が矮小化していくので。

 

3.主人公以外のアイドルは主人公の引き立て役でしかない

アイカツシリーズの主人公とされるのは星宮いちご(初代アイカツ1st〜2nd)、大空あかり(初代アイカツ3rd以降)、虹野ゆめ(スターズ)、友希あいね&湊みお(フレンズ)、姫石らき(オンパレード)の6人。良くも悪くもアイカツはこの6人の主人公を中心に話は進んでいく。

アイドルものアニメはメイン級のアイドルたちになるべく焦点を当ててキャラクターを掘り下げていったり、なるべく出番を作って話に絡ませたりする傾向にある。キャラクターの数が多い場合は主役級のキャラを絞って話を展開していき、ファンサービスでキャラクターを一瞬の間登場させるものもある。

アイカツはそういうことはなく、DCDのゲームではプレイアブルキャラクターであるアイドルであってもろくな出番がないままフェードアウトしていくキャラが多い。例えば初代アイカツはキャラクターが多かったため、ろくな掘り下げもないまま出番がなくなったり、出番があっても一発ネタをやるだけの賑やかしキャラになっていくアイドルもいた。

上記の6人の主人公がそれぞれのシリーズでトップアイドルになっていくことに注力している。他のアイドルの存在がライバルとして立ち塞がる障害になるわけでもなく、そういったキャラクターはファンの間でヘイト対象にされて叩かれやすい。これに関してはアイカツが優しい世界を描くことを主題にしてしまってるせいでもある。優しい世界を描くというのは木村隆一監督が発言しているのだが、なんともふわふわとして明確な定義の見えないものだ。そのせいかは知らないが、これが優しい世界なのか?と首をひねりたくなるような展開もある。というか、アイカツって別に優しい世界じゃないし、それを描けるような世界観ではない。

例えば。優しい世界とはいえ普通にオーディションで他のアイドルと対決して仕事を獲得することだってあるのだが、主人公がオーディションを勝ち抜いて落選したアイドルは呑気に拍手してるシーンが描かれたときは正直ゾッとした。該当のシーンは初代アイカツの4thシーズンの話にあるので、もし見る機会があったら確認してほしい。

また、スターズはアイカツシリーズのなかでは非常にシビアなテイストではあったのだが、シリーズファンの間では評価が低いが、いろんなアニメを見ている人からするとこんなのでシビアなの?って思うくらいのテイストなので、この評価は気にしなくていい。

 

4.アイカツは女児向けアニメであることを忘れるな!

なんといったらいいか、今のアイカツシリーズって本当にメインターゲットの女児に向けて作られている作品なのか疑問に思う。

いや、プリキュアやプリパラや抱き枕シーツを販売して、そんなの女児向け作品が出すグッズじゃねえ!って批判されてるので、これは女児向けアニメ全てが抱えているジレンマなんだとは思うが。でも、アニメ本編はキッズアニメとしての線引きはしっかり守っていると思う。

これを大人である自分が考え始めるのは不毛だしやめておきたい。

何が言いたいかというと、アイカツはメインターゲットの女児に作られているアニメであることを忘れるな!ということである。

つい最近アイカツを見始めたオタクをツイッターで見かけたが、アイカツの楽曲は女児にはもったいないとか言っていた。なめてんのか?

プリキュアオタクにも言えるけど、本来のメインターゲットではない年齢層のオタクが踏み込んでいることを忘れてしまうのは良くない。正直、ここ最近のアイカツに子供人気はあるのか疑問ではあるが、とにかく子供に向けて作られた作品であることは忘れてはいけないのである。

(エロ同人作るなとは言わないけど、それをゾーニングして欲しいという木村隆一監督の主張は間違ってないし正当性の強い発言だった。初代放送当時はそれがいきすぎてて風当たりが強かったので、問題もあったけど。)

近年キッズアニメが大人の視聴に耐えうるみたいな評価がされることもあるけど、あくまでキッズ向けなのだ。批判しちゃいけないわけではないし、楽しむなというわけではない。大人ファンは節度をもって、楽しもうと言いたい。

 

以上。

 

以下アニメアイカツを言いたいことまとめ。

 

●アニメスタッフのSNSでの発言で荒れた作品だった

●ぶっちゃけSNSで過大評価されてる作品なのであまり期待するな

●別に無理して全話見なくていい

●初代アイカツの1年目だけ見て満足したらそれ以降見なくていい

●ライブシーンのCG技術ありきのアニメである

●少しでもキャラクターに共感できなくなったら視聴をやめよう

●優しい世界を期待して視聴すると肩透かしをくらうぞ

アイカツは女児向けアニメであることを忘れるな

 

矛盾してるようなまとめになってしまっているが、自分にとってアイカツは愛憎愛半ばといった気持ちで接しているものなのでお許しいただきたい。

アニメアイカツをオススメしたいのかしたくないかでいったら、オススメではないけどいろんな意味で一見の価値はあると思っている。全盛期と言われる2014年頃の勢いはすでに失われてしまったシリーズなので、変に熱を持たず緩く楽しんでほしい。

アイカツ面白かった!」

「言うほど悪くないじゃん!」

「ネットで言われてるほど面白くはないかな」

どんな感想であれ自分の抱いた感想は大事にしてほしいし、SNSでの評価と自分の評価にズレを感じたというのであれば、自分の評価を大事にして欲しい